私が料理好きになったのは、母の影響であることは間違いない。

母は私が小学校高学年になるまで専業主婦だった。

早朝からずっと台所に立って、ずっとごはんの支度をしていた。

正月、節分、ひなまつり、お彼岸、家族の誕生日、遠足、土用の丑の日、クリスマス、大晦日 etc

行事ごとに決まって作ってくれる行事食があった。季節ごとに楽しみにしている旬の味があった。

なんとなく記憶に残っているごはん支度の手伝い。

調味料もおやつも、市販の味を口にすることは滅多にない。無添加のごはんとおやつ。

それがどれだけ貴重なことだったかに気づいたのは大人になってからで、

管理栄養士という職業につき、人の食生活を細かくチェックするようになり、初めて知ることになった。

私の過去の記憶はほとんどが食べ物のこと。おいしいごはんで育ったおかげで大層くいしんぼうになってしまった。

私はまだ母親ではないけれど、朝から1日中台所にいる職業に就くことになった。

たくさんの子供たちのごはん、そしてカフェを訪れてくれるお客さんのごはんを毎日作らせてもらっている。

WiLLDは毎日ごはんを作るという「あたりまえ」の場所でありたい。

店主の日記では、店主の幼いころからの食の記憶を少しずつご紹介できればと思います。

どうぞよろしくお願いします。